こんにちは、鈴木です。
最近買った書籍に
「なぜコンビニでお金をおろさない人はお金持ちになれないのか?」
というものがあります。
世の中の「違和感」にフォーカスし、数字で考えるクセをつける、ためのトレーニング本です。
その中のコンテンツの1つ
なぜ鉄道会社には航空会社のようなステータス会員がないのか?
飛行機での移動を多くされる方は、ステータス会員になり優先搭乗や特別なラウンジを使用できます。
航空会社は利用実績に応じてステータス特典が増えていきます。
一方で鉄道会社は最近ではJR各社でのポイントはありますが、使用用途は航空会社のマイルと比べると限定的でステータス会員というようなものがほとんどありません。
なぜか?
一言でいうと競争が無いから。
航空会社は同じ路線でも国内ではJALとANAが飛んでいて、自社を選んでもらうためにお客さんの囲い込みを行います。
利用する側からしても、どちらか一方に集中させた方がステータスも上がります。
しかし鉄道会社は長距離を移動する高速鉄道はJRの新幹線一択です。
飛行機は東京・大阪を結ぶフライトで見てもJAL、ANAだけでなくスターフライヤー、ピーチ、ジェットスターなど5社が就航し競争環境がだいぶ異なります。
ではなぜ高速鉄道で競争が起きないのか。
理由は投資額の大きさにあります。
2030年末に開業を目指す北海道新幹線の建設費は約2兆3150億円、中央リニア新幹線においては約7兆400億円が見込まれています。
更に新幹線16両1編成約40億円の車両本体の投資も発生します。
1社独占であっても投資額の回収までかなり長い期間を要します。
新規参入して競争すれぼ収益が悪化することは明確でそのような状況で投資リスクを負える企業はほとんどありません。
また国が認可することもないでしょう。
一方で飛行機の投資額はボーイング737シリーズで約150億円、ボンバルディアなどのリージョナルジェットで50~100億円となっています。
予備機も含めるとその数倍の投資額となるが高速鉄道の投資額と比較すれば少ない金額です。
このように高速鉄道と比較して投資額が少ないため新規参入が増え、航空会社は競争が激しく、ステータス会員やマイルでお客さんの囲い込みに必死になるわけです。
高速鉄道は投資負担は重いものの、競争が無いこともあり、鉄道会社は航空会社と比べて利益水準は高いです。
コロナの影響が無い2019年3月期の数字を見てもJR東海1社でJALとANAの経常利益の合計の2倍の水準となっています。
国内一部の地域でしか運営してない企業が、国際線も含めた日本のツートップの航空会社を遥かに凌ぐ利益を叩き出しています。
いかに独占し競走環境が無いことが収益面でメリットがあるか理解できます。
しかし例外的に博多駅と小倉駅にはプレミアムルームがあります。
JR西日本のプレミア・プログラムの利用頻度によるステータス特典として利用が可能です。
なぜか
それは航空会社との競争が激しいエリアだからです。
福岡空港は博多駅まで地下鉄5分という距離に所在し「世界で最も都心に近い空港」と言われています。
都心へとアクセス抜群の高速鉄道も意識せざるを得ない強力なライバルと見ているのでしょう。
どうでしたか?
一部を抜粋して紹介しました。
ちなみにD'ARTISANが1Fと2Fでサービスや価格を変えて提供しているのも競争が激しい理美容業界でいかに差別化しステータスを創り出し、お客様を囲い込めるかを意識した結果です。
これからはすぐにスマホで答えを調べる前に、
①世の中の事象に違和感を持つ
②違和感にフォーカスする
③自分なりに仮説を立てる
④数字で根拠を分析し検証する
⑤人に話したりブログに書いてアウトプットする
コレを意識してみようと思います。
ではまた👋